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ゆきなみ型護衛艦と戦域ミサイル防衛 その7 

 個艦防御(続き)

 対水上武器
対象国沿岸を行動するに当たり、航空機や潜水艦に比べ驚異度が低いとは言え、警戒艦艇との遭遇も当然考慮しなければならない。
当初、対水上武器として現行のSSM-1Bシステムが候補に挙がったが、対地ハープーン(RGM-84-1D-EX)をキャニスター方式で艦中央部に搭載しているため、他の発射機を配置する余地はほぼない状況である。
このため、SSM-1Bのブースターを推力偏向としてVLSに収納する案や、新たに垂直発射方式のSSMを導入する案が検討された。
この選定に当たり、候補に挙がったのが対艦トマホーク(TASM)である。

偵察衛星を欠き、貧弱な航空哨戒能力しか持たない対象国にあっては、空からの常続的な探知は困難であろうと予測された。
一方で、入域時に水上艦艇による触接を受ければ、TMD対処中も常に自艦位置が暴露され続ける事になり、妨害ないし報復を受ける蓋然性が格段に高まる。
このため、対象国哨戒艦艇が付近海面に存在し、これとの遭遇が予測される時には被探知前に先制攻撃することで部隊防護に努める方針が検討された。
しかし、専守防衛の範疇で認められる先制攻撃はミサイル関連施設に対するものに限られ、水上艦艇に対しては反撃しか許されないという意見が大勢を占め、長距離巡航ミサイルの採用には慎重にならざるを得なかった。
また、垂直発射装置の容量も決して十分でなく、いたずらに搭載弾種を増せば他のVL弾を圧迫しかねない状況でもある。
このような情勢に加え、対地ハープーン及び通常弾頭型対地トマホーク(TLAM/C)については後日装備であることや、今後ESSM(RIM-162)の配備が見込めることもあってSSMについては段階的に導入することとした。
就役時にはSSM-1Bをキャニスター方式として装備し、対地ハープーンとESSMの配備を待ってTASMを導入する。
ESSMはクォッドパックとして短SAMのVLS割当てを25%に削減し、余剰セルにTASM及びTLAMを装弾する。(SSM用キャニスターには対地ハープーンを装備する)
TASMについては先制攻撃用ではなく、TMDの行使によって戦争状態に陥った状況下での敵勢力圏からの脱出を想定し、敵水上艦をアウトレンジして生存性を高めるための自衛装備という名目で導入が推進された。
ただし、超水平線攻撃には哨戒ヘリによる中間誘導を要する。

※)超水平線攻撃…自艦位置を暴露される前に攻撃するためには、レーダー水平線より遠方から目標を探知・測的しなければならない。当然、自艦の対水上レーダーでは探知できないので、ESMや哨戒ヘリを最大限活用するとともに偵察衛星情報やエリント、コミントの収集などの後方支援が不可欠である。
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[2015.02.05(Thu) 23:59] ゆきなみ型護衛艦Trackback(0) | Comments(0)
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