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大和型戦艦は低速だったか 

散々やり尽くしたネタだろうに、またちょっと屁理屈をこねてみる。

大和型戦艦の最大速力27ktという性能は、その攻防力と排水量から考えれば至極妥当なものであり可も不可もない。
特筆して優れてもいないし、弱点・欠点と言われるほど劣ってもいないのである。
が、その建造意図から言うと劣速であったと言わざるを得ない。

大和型が低速であるという論は、だいたい以下の二つを論拠としている。
・第2次大戦の主力は空母であり、30kt以上でないと高速の空母を護衛できない
・欧州の新戦艦は軒並み30kt前後の速力を要求され、ライバルたる米アイオワ級に至っては33ktという高速である
他方、大和型は必要十分な速力を持っていたとする論も存在する。
・空母の護衛に30kt必要という認識自体が誤り(日米ともに25~27ktの戦艦が実際に護衛している)
・額面上は30ktとされる戦艦も、海面状況に左右される度合いが大きい。船体性能に優れた大和型はコンスタントに27ktを発揮でき、実用上の差はない
というのが、その要旨である。
最近では、後者が主流であるように思う。
しかし、戦艦の性能を論じる上で、本来任務でない空母の護衛に適か不適かを主題とする事が果たして健全であるのか。
建造時に想定していない運用法に論点を置くのは、例えば「ひゅうが型護衛艦は空母のくせにハリアーを搭載できないから欠陥兵器だ!設計ミスだ!」と言っているようなもので、極めてナンセンスだ。

では、純粋に水上決戦兵力として見た場合、27ktという数字はどうであるのか。
第1次大戦以降、機動力こそが海戦のイニシアティブをもたらす事が認識され、特に英日の主力艦については高速戦艦化の傾向が強まった。
大和型計画時にも、優速を利して米戦艦の運動を牽制し、戦闘距離を自由に決定できることが期待された。
当時の試算で米新戦艦の速力は23~25kt程度と見積もられ、それより2kt優速となる27ktが計画速力の最低ラインとなったのである。
ところが、いざ完成してみると同世代のノース・カロライナ級やサウス・ダコタ級は27kt~28ktであり、大和型の真の対抗馬となるモンタナ級も28ktと大和型と大差ない。
そう、性能的に劣ってはいないが、速力優勢を確保するという目標は達成されていないのである。
この観点から言えば、大和型の計画速力は30ktを堅持すべきだっただろう。
ただし、その代償として攻防力の低下ないし排水量の肥大化を招く事は必定で、それは速力の微増に見合ったトレードオフたり得ない。
大和型は、理想の速力ではなかったが、攻防走のバランスが取れた設計だったのである。
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[2015.01.28(Wed) 23:59] 艦艇の話Trackback(0) | Comments(2)
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COMMENT

そう思います by メバル所長
そうですね、3ノットスピードを増すには馬力をドーンと上げるか、船体をぐっと細身にしないといけないでしょうから、あの主砲と装甲からすると、バランスがとれていたと思います。
日本海軍全般に言えるのですが、バランスが取れていないと思うのが、対空兵器。12cm高角砲の次が25mm機銃では、近接信管はともかくとして、アメリカ海軍の対空兵器の充実さがうらやましい。

長8cm高角砲の将来性 by 大和甲型
米英海軍ではボフォース40mm機関砲を採用し、日本陸海軍も大戦末期に五式機関砲としてデッドコピーを製造しました。
しかし、米海軍は40mm機関砲ですら威力不足と感じ、1940年代後半に3in速射砲を開発しています。
以降、海上自衛隊も含め5in砲と3in砲のコンビが対空火器の主力となりました。
九八式8cm高角砲は射撃速度や操作性が優秀な小口径火砲であり、結果論ではありますが、40mm機関砲のポジションとして12.7cm高角砲を補助し得たのではないかと思います。
残念ながら日本海軍での位置付けは、小型艦用の12.7cm高角砲の下位互換に過ぎませんでしたね。

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そうですね、3ノットスピードを増すには馬力をドーンと上げるか、船体をぐっと細身にしないといけないでしょうから、あの主砲と装甲からすると、バランスがとれていたと思います。
日本海軍全般に言えるのですが、バランスが取れていないと思うのが、対空兵器。12cm高角砲の次が25mm機銃では、近接信管はともかくとして、アメリカ海軍の対空兵器の充実さがうらやましい。
[ 2015.01.30(Fri) 14:10] URL | メバル所長 #- | EDIT |

米英海軍ではボフォース40mm機関砲を採用し、日本陸海軍も大戦末期に五式機関砲としてデッドコピーを製造しました。
しかし、米海軍は40mm機関砲ですら威力不足と感じ、1940年代後半に3in速射砲を開発しています。
以降、海上自衛隊も含め5in砲と3in砲のコンビが対空火器の主力となりました。
九八式8cm高角砲は射撃速度や操作性が優秀な小口径火砲であり、結果論ではありますが、40mm機関砲のポジションとして12.7cm高角砲を補助し得たのではないかと思います。
残念ながら日本海軍での位置付けは、小型艦用の12.7cm高角砲の下位互換に過ぎませんでしたね。
[ 2015.02.01(Sun) 04:11] URL | 大和甲型 #NKwY6NnY | EDIT |

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