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艤装品の表現 その6.1「舷灯隔板(補足)」 

舷灯隔板の塗色について、コメントをいただきましたので補足します。

前述した通り、昭和44年以降は、「艦船等の塗粧及び着標に関する達(昭和44年海上自衛隊達第55号)」によりツヤ消し黒と定められています。
この塗色は、「1972年の海上における衝突の予防のための国際規則に関する条約(国際海上衝突予防規則・COLREG条約)」という国際条約を受けて制定された「海上衝突予防法施行規則」にも規定されており、官民を問わず全ての水上船舶に適用されています。
また、船舶の艤装品について細かく規定した国土交通省令「船舶設備規程」において、舷灯隔板の寸法や塗色、装備位置が厳密に定められており、ここでもツヤ消し黒と記載されています。

「艦船等の塗粧及び着標に関する達」がCOLREG条約締結より3年先行していますが、この関連性についてはまだ調べきれていません。

さて、では昭和44年以前はどうであったかと言うと、それまで適用されていた「艦船等の塗粧及び着標に関する達(昭和32年海上自衛隊達第52号)」に記載されていた可能性がありますが、「昭和44年海上自衛隊達第55号」の施行により「昭和32年海上自衛隊達第52号」は廃止されてしまったので、防衛省情報公開サービスでも閲覧することができず未確認のままです。

国内法に照らしても、昭和28年施行の「海上衝突予防法」関連規則には舷灯隔板の塗色についての記述はなく、昭和40年現在の「船舶設備規程」にも隔板の寸法や装備位置の規定はあるものの塗色は示されていません。
従って、事実として昭和44年以前は舷灯隔板を右舷は緑色、左舷は紅色に塗装していたものの、その法的根拠は不明確なままです。

しかし、海外に目を向けると、昭和43年の英仏海軍艦艇で紅色に塗られた左舷灯隔板を確認できましたので、この塗装は国際的にも珍しいものではなかった可能性があります。
船の世界は、その長い歴史の中で定着した慣例を重視する傾向があり、例え明文化されていなくとも「昔からこうだから」ということが多々あります。
舷灯隔板の塗色も、特に英仏という老舗海軍がそうしていたなら、右に倣えで緑色・紅色に塗っていた可能性があります。
もちろん、その機能から言えばツヤ消し黒が最良であり、だからこそ1972年COLREG条約で改めて規則化したとも言えるでしょう。

現時点では、あくまで仮説の域を出ませんが、状況証拠的にはこんなところかなと思います。
廃止された「達」並びに戦前の関連規則について調べがつきましたら、また紹介したいと思います。
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[2017.05.11(Thu) 23:59] 艤装品の表現Trackback(0) | Comments(0)
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